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生きる力を奪うのか~高齢者実態調査と後期高齢者医療制度~

2007/04/10

生きる力を奪うのか

koreisha_03.gif2006年秋に全日本民医連が取り組んだ「高齢者医療・介護・生活実態調査」の概要がまとまりましたのでその一部を紹介します。この調査は、高齢者の生活の実際や抱える困難や願いをリアルにつかんで、すべての高齢者が安心してすみ続けられる町づくりのために生かそうという目的で行われたものです。

 

 

月収は10万円未満が4割、女性は5割

koreisha_06.gif毎月の収入についてお聞きしました。
10万円未満が4割。5万円未満が1割、収入ゼロと答えた方が21人で、そのうち半数以上が後期高齢者でした。

 

 

収入が低いほど健康の「不調」を訴える人が多い

koreisha_08.gif次に、収入と健康状態についてみました。
収入が低い層ほど、健康状態が「よくない」「あまりよくない」と訴える人が多いことがわかりました。

 

 

医療・介護の支払いに負担感

koreisha_10.gif医療・介護の支払いに負担感があると答えた方は5割近くなりました。

 

 

1年間で422,610円の負担増

koreisha_12.gifここに特別養護老人ホームに入所中のAさんの事例があります。
2006年は定率減税の半減と老年控除などの廃止により住民税がゼロから、13,800円に。
それとあいまって、国保料が約5万円上がり、介護保険料も約1万5千円。
特養の支払いも、ホテルコスト導入による食費・居住費の自己負担化により約34万円上がりました。合計すると、1年で42万円以上出費が増えました。
施設への支払いがかさみ、施設から出て行かざるを得ない事例が増えています。

 


後期高齢者医療制度で命にカゲ(1)

koreisha_14.gif(冒頭もお話しましたが)調査は職員が対象者のお宅を訪問して、顔を合わせて聞き取る形で行いました。
今回はじめて高齢者の生活の場を訪ねた職員も少なくありませんでした。
「訪問したとたん、切り崩していた貯金がそこをついて生活できない、と相談された。月3万円の年金生活者だった。」
「お金に困っていないと答えたお宅で 紙おむつが5~6枚干してあった。本当は厳しいのではないか」
「食費が月1万円だった。このご家庭の医療費の支払いが時々滞る理由がわかった」という報告もありました。

私たち職員は、高齢者の生活にこれ以上の負担増は過酷であることを、この調査を通じて感じています。

こうした高齢者を対象にした制度が2008年4月から始まる後期高齢者医療制度です。

(生活保護の方をのぞき)すべての75歳以上の方から保険料を集めます。年金からの天引きです。
金額は都道府県ごとに決まられますが、現在の試算では1人あたり月6千円、年間で75000円。介護保険料とあわせると年間12万円以上の負担になります。

 

 

後期高齢者医療制度で命にカゲ(2)

koreisha_16.gif医療機関での窓口負担も原則1割ですが、所得に応じて3割負担となります。
高齢者全員に保険料を払わせ、滞納すれば保険証取りあげも考えています。
さらに、医療機関に支払われる診療報酬も他の世代と異なり、治療をすればするほど持ち出しになり、必要な治療ができなくなります。
日本医師会も「本人、家族の意思が尊重されない、命の尊厳、医療の選択ができなくなる」と反対しています。
このような制度は世界に例がありません。


どの政党が悪法に賛成してきたか?

koreisha_18.gifこうした、悪法づくりをすすめ、協力した政党や政治家をよく見ておきましょう。

 

医療・福祉・教育にこそ税金を!!

koreisha_20.gif国はお金がないから、医療・福祉・教育などの社会保障費を削ると言っています。
ムダはないのでしょうか?
米軍のグアムへの移設に使った3兆円を回すことがなぜできないのでしょうか?

 


私たちの国の税金の使われ方

koreisha_22.gif15年間で半分になった大企業の税金を適正にするなど、不公平な税金の制度を正すことはなぜできないのでしょうか?
消費税の累計が148兆円、大企業の法人税が減った額が145兆円は偶然ではありません。

 

 

政治を治そう。

koreisha_24.gif今回の調査では7万人の方に協力をお願いしました。しかし訪問を許可してくれたのは2万人だけでした。声が聞けなかった人が5万人もいたのです。なぜでしょう。

調査担当者からは「生活が大変なお宅ほど、自宅に訪問されることをためらい、拒否する」「家が大変で答える余裕がない」という報告があがっています。

私たちは調査でわかった以上に困っている人が地域にいるはずだと考えています。「困ったことはありませんか?」」と呼びかけるチラシを周辺地域の全世帯に配っています。助け合いの活動も進めたいと考えています。
 
そして何より、政治を治すことは、生活をよくすることにつながると考えます。
 
私たちの要求をご覧ください。 (署名用紙参照)

「むだな公共事業や米軍再編強化に使う予算を社会保障に使ってほしい」
「格差と貧困を解決し、まじめに働く国民が報われる日本にしてほしい」
これが多くの人の願いです。 
 
7月の参議院選挙では、私たちの願いをたくせる政治家、政党を見極めて投票したいと思います。