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松本協立病院小児科
小児の救急医療の現場で、病気が重症化して死亡したり、後遺症が残ったりする重症感染症に、細菌性髄膜炎と急性喉頭蓋炎があります。この病気の原因の一つにヘモフィルスインフルエンザb型という細菌があり、略してHib(ヒブ)と呼ばれています。また小児の細菌性髄膜炎の原因菌で重要なものに、肺炎球菌もあります。
細菌性髄膜炎は早期診断が難しく,日本では、毎年約1000人の小児が細菌性髄膜炎に罹患し、その5%近くが死亡し、20%に様々な後遺症が残るとされています。原因菌は約600名がHib(ヒブ)菌、約200名が肺炎球菌です。
1990年代になって欧米ではヒブワクチンが導入されました。細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎など小児期重症Hib(ヒブ)感染症の予防にきわめて有効です。1998年にWHOは各国に乳児への定期接種を推奨する声明を出しました。現在では120カ国で実施され、90カ国以上で定期接種に組み込まれております。ヒブワクチンを定期接種している国では、Hib(ヒブ)による髄膜炎は過去の病気となりました。欧米諸国と遅れをとること20年、わが国でもようやくヒブワクチンが12月19日から使用できるようになりました。欧米諸国では肺炎球菌ワクチンも同時接種されており、日本も早急に実用化が望まれます。
残念ながら任意接種の扱いとなり、接種費用は自費となります。任意接種ですので医療機関によって費用は異なります。当院では、1回7000円となります。
Hibは鼻の奥に潜んでいて、それが血流を介して髄膜炎を起こします。3歳を過ぎるとHibの不顕性感染(無症状の軽症感染)の結果、自然抗体を獲得します。Hibによる細菌性髄膜炎の発症率は、生後3ヵ月を過ぎると急速に増加し、6ヶ月がピークで、3歳を過ぎると減少します。こうした理由で乳児期早期にヒブワクチンを接種することが必要なのです。
現行の三種混合ワクチン(DPT)の副反応発現率と同等かそれ以下とされています。すべての先進国で、10年以上前から定期接種とされており、日本で使用されるヒブワクチン(アクトヒブ)だけで全世界の子ども達1億5千万人以上に接種された実績があります。
乳幼児にヒブワクチンを接種することは世界の常識であり、外国で生まれて日本に帰国する日本人小児のほとんどの方は、生まれた外国でヒブワクチンを接種されています。
なお、製造の初期段階で牛の成分が使用され、その後の精製工程を経て製品化されていますが、そのことによる不都合は、これまで1件も報告されていません。
発熱がなく、カゼ等の症状がなく元気であれば、医師の診察で接種可能となります。
予診票を書いて頂きますので、その際にお渡しする説明書をよくお読み頂き、保護者の御署名を頂くことになっています。
乳幼児の予防接種ですから、夕方のあわただしい時間帯ではなく、予防接種外来に予約するか、午前中か午後の早めの時間帯に、余裕をもって受診して予防接種を受けて頂き、接種後30分間は院内で経過を見て、強い副反応の出現がないのを確認してから、帰宅して頂くのがよいと思います。当日入浴は可能です。
ワクチンの供給は安定しているとは言えない状態で、入手に時間を要することも予想されますので、予約が必要です。
当院に予約を希望される場合は、平日の診療時間内に、小児科外来に電話で御相談ください。一度来院して頂き、接種のスケジュールなど相談したいと思います。
お名前、生年月日、連絡先電話番号をお知らせください。
数ヵ月後に出産予定がある場合も御相談ください。
ヒブワクチンを発注して、接種可能になったら、当方より電話連絡致します。
細菌性髄膜炎でお子さんを亡くした方、重度の後遺症が残って大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃいます。「世界では防げる病気であった」のに日本では防ぐことができないのはおかしい、またそんな子どもがひとりでもあってはならないという思いから、患者さんのご家族や小児科医が中心となり「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」が作られました。この会がヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンの早期承認・普及を訴える国会活動,署名活動を積極的に活動されて来ました。
今後は「公費負担で定期接種にすること」が早急に望まれます。また諸外国同様に、ヒブワクチンと同時に肺炎球菌ワクチンの接種の実施も早急に必要です。
11月25日の参議院厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃参議院議員は、細菌性髄膜炎の予防のためのインフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチンについて「1日も早く.公費負担による定期接種にすべきだ」と求めました。舛添厚労相はこれに対し,発売後きちんと評価して安全性が確認されれば定期接種にすると答弁しています。
「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」のホームページも御覧ください。
http://zuimakuen.net/

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