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松本協立病院

社会医療法人 中信勤労者医療協会 松本協立病院
〒390-8505 長野県松本市巾上9-26
(松本駅アルプス口から徒歩1分)

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TAVI-大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療CARDIOVASCULAR

   

TAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)は、

最も新しく、最も低侵襲な大動脈弁狭窄症の治療法です。

 

大動脈弁狭窄症とは

大動脈弁狭窄症は、動脈硬化がもたらす深刻な疾患です。大動脈弁周囲が硬化し、弁が開閉しにくくなる事により、体全体に十分な血液供給ができなくなります。これにより心臓への負担が増加し、心不全などの重篤な合併症が引き起こされる可能性があります。症状は徐々に進行し、深刻な段階では心臓の機能が急激に低下する危険性があります。

現在、日本において75歳以上の方の13%が大動脈弁狭窄症に罹患していると報告されています。高齢者の割合が高いのは、加齢とともに動脈硬化が進行するためであり、これが大動脈弁にも悪影響を与えます。治療は進行度に応じて異なりますが、内科的治療で狭窄した弁を開くことはできないため、重症と診断された方には基本的に手術が推奨されます。

 

大動脈弁狭窄症の初期症状

大動脈弁狭窄症の初期段階ではほとんど自覚症状がなく、息切れやめまい、ふらつき等の症状があってもそれを年齢のせいだと思い込みがちです。しかし、聴診や心臓超音波検査によって早期に診断することが可能であり、病気の可能性も考え、医師の診察と検査を受けることが重要です。

大動脈弁狭窄症治療に3つの選択肢

 

TAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)

TAVIは最も新しく、最も低侵襲な治療法で、カテーテルを使用して行われます。この手法では、カテーテルを太ももの血管などから挿入して心臓まで新しい生体弁を持っていき留置します。主に体力の低下や持病などで外科手術を行えない方に適用され、80歳以上の方はTAVIを第一選択にする事が推奨されています。TAVIが導入された当初は、長期的な成績がまだ確立されておらず、外科的な開胸手術のリスクが高い患者に限定されていました。最近では、TAVIの成績が開胸手術と比較して同等かそれ以上に安全であることが明らかになり、広く適用されるようになってきています。手術時間は概ね1-2時間、治療後は数日で退院(※)となります。

当院のTAVIの執刀医は、2015年から他院にてTAVIに従事し、現在までに100例以上の手術に参加している青木医師が担当します。

※術後経過が順調な場合の平均的なデータ

 

開胸手術

開胸手術は、「胸骨」を垂直に切開して、損傷を受けた大動脈弁を除去し、代わりに人工の大動脈弁を挿入します。この治療法は歴史があり、一定の侵襲(体への負担)がありますが、人工弁周囲からの逆流リスクが低く、新しい合併症の発生リスクも低い傾向があります。

MICS(低侵襲手術)

MICSは低侵襲な弁置換手術で、通常の開胸手術とは異なり、右側の肋骨の間から心臓にアクセスします。小さな傷口から手術が行えるため、開胸手術に比べて体への負担が小さく、入院期間が短縮されるなどの利点があります。ただし、全ての方に適用できるわけではなく胸部形態や大動脈の形態などの検査で判断される必要があります。

詳しくは以下のURLをご覧ください。
MICS(人工心肺を使わない、胸骨を切開しない低侵襲心臓手術) – 松本協立病院 (chushin-miniren.gr.jp)

 

大動脈弁狭窄症の治療法には3つの選択肢があり、当院では全ての治療に対応しています。

それぞれの治療法に適用やメリット・デメリットがあるため、術前検査結果等から、患者さんにあった治療を提案致します。

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