心臓血管外科(テストページ)CARDIOVASCULAR
お知らせ
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創設33年
約4200例を超える手術数
当院の心臓血管外科は1991年8月に野原秀公先生により開設され、以降、現在までに約4200例(2023年12月まで)の手術が行われております。中信地区でも歴史のある心臓血管外科施設であり、経験豊富なスタッフが日々、診療にあたっております。
現在、循環器内科を含め患者様に係わる多職種のスタッフと連携をとり、1つのハートチームとして、冠動脈バイパス術、弁膜症手術、大動脈手術、末梢動脈疾患、下肢静脈瘤などを中心に予定、緊急問わず治療を行っています。
当院の特徴といたしまして、患者様の早期社会復帰を目標に低侵襲の手術と回復強化プログラムによる術後管理を取り入れていることです。


治療内容
小切開手術(MICS)

中でも当院の特徴であります、小さな傷で行う心臓手術(MICS)は現在では第一選択として、半分以上の患者さんに適応させていただき、術後の社会復帰が早く、美容的に傷が目立たないため大変満足していただいております。お元気な方は術後5日で退院としています。
診療部長の青木医師は2023年に低侵襲心臓手術(MICS)認定医に認定されました。日本国内では、現在(2023年9月時点)わずか50名程度しか認定医が存在しません。
僧帽弁形成術の割合
僧帽弁手術はリウマチや石灰化、再手術といった症例以外はほぼ100%、自分の弁を残した弁形成術を行っています。
複雑な症例に対しては自己心膜を処理して使用します。
内視鏡での形成術の一例
冠動脈バイパスグラフトの開存率
手術内容について
- TAVI-大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療
- 治療内容に関するパンフレット一覧
- 狭心症に対する手術(冠動脈バイパス術)
- 不整脈に対する手術(MAZE手術・左心耳切除術)
- 下肢静脈瘤に対する手術(グルー治療、ラジオ派焼灼術、不全穿通枝切離術)
- 閉塞性動脈硬化症に対する手術(カテーテル治療、バイパス術)
- MICS(人工心肺を使わない、胸骨を切開しない低侵襲心臓手術)
- 心臓弁膜症に対する手術(弁形成・人工弁置換術)
- 大動脈瘤に対する手術(ステントグラフト治療、低侵襲人工血管置換術)
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心臓血管外科 YouTube
松本協立病院 公式YouTubeで公開されている心臓血管外科の再生リストです。手術の解説動画など専門的な内容を公開しています。
実績
2022年の総括
2022年は、引き続き新型コロナ感染症の影響により、度重なる手術の延期や様々な制限が課せられました。手術を待っておられた患者様、ご家族はもちろんのこと、病院スタッフにとっても、昨年に引き続き大変な年でした。
新型コロナ感染症により手術の制限がかかり、前年度と比べ大きな心臓の手術がやや減少しましたが、血管の手術の増加もあり、全体の手術数としては変化がありませんでした。
心臓手術の内訳として、弁膜症に対する内視鏡(MICS)の割合が増えました(64%から83%)。これは3D内視鏡の導入で手術の傷が7cmから3cmとさらに小さくなり、元気な方は術後5日程度で退院も可能になり、紹介いただくことや、自ら希望して当院を希望される方が増えた結果と考えられます。10年間の経験から現在では多くの方で内視鏡手術が可能となってきていて、今後も増え続けることが予想されます。
2022年の下肢静脈瘤に対する血管内治療は、ほとんどの症例で接着剤の注入を行うようになり、レーザー治療の時代と比較して、組織への侵襲がほとんどなくなり、合併症も減少しました。
術後30日以内に死亡した方(手術死亡)が3名いました。1名は予定の弁置換の方で、肝不全による消化管出血から多臓器不全となり、術後30日で死亡。あとの2名の方は緊急手術で、うち1名は血管損傷の方で翌日に非閉塞性腸虚血(NOMI)を発症し、術後5日で死亡。もう1名は人工血管感染を繰り返していた方で、半年で7回の手術を行い、最終的に入院中に吻合部破裂で緊急手術を行いましたが、大量出血による多臓器不全となり、翌日に死亡されました。術後31日目以降で入院中に死亡した方(在院死亡)はいませんでした。
YouTubeチャンネルにて心臓手術の解説動画をUP開始しました。
手術実績
準備中です。少々お待ちください。
手術費用
心臓手術、血管手術を受けられた場合のご入院費(自己負担額)概算額について
当院で実施する心臓および血管手術は、ご加入されている保険(国民健康保険、後期高齢者医療、組合保険、全国協会健保、共済組合保険等)が 適用されます。心臓および血管手術における費用は、所得や利用される諸制度によりますが、下記の自己負担概算額程度になります。
心臓手術および血管手術の医療費自己負担概算額
手術名 | 70歳以上(75歳以上)の方 | 利用可能な 制度 |
平均的な 入院日数 |
|||||
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3割負担(現役並み所得者) | 2割負担(1割負担) | |||||||
現役Ⅲ※1 | 現役Ⅱ※2※4 | 現役Ⅰ※3※4 | 一般 | 低所得Ⅱ※4 | 低所得Ⅰ※4 | |||
弁置換術・弁形成術 | 300,000 | 200,000 | 120,000 | 57,600 | 24,600 | 15,000 | (※5) | 15~21 |
冠動脈バイパス術 | 300,000 | 200,000 | 120,000 | 57,600 | 24,600 | 15,000 | (※5) | 15~21 |
胸部大動脈手術 | 300,000 | 220,000 | 120,000 | 57,600 | 24,600 | 15,000 | (※5) | 15~21 |
腹部大動脈手術 | 300,000 | 200,000 | 100,000 | 57,600 | 24,600 | 15,000 | 15~21 | |
末梢血管手術 | 300,000 | 200,000 | 100,000 | 57,600 | 24,600 | 15,000 | 15~21 | |
ステントグラフト内挿術 | 300,000 | 200,000 | 120,000 | 57,600 | 24,600 | 15,000 | 5~8 | |
下肢静脈瘤手術 | 63,000 | 63,000 | 63,000 | 42,000(21,000) | 21,000 | 15,000 | 1~2 |
手術名 | 70歳未満の方(3割負担) | 利用可能な 制度 |
平均的な 入院日数 |
|||||
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限度額適用 認定証なし |
限度額適用認定証あり※4 | |||||||
ア※1 | イ※2 | ウ※3 | エ | オ | ||||
弁置換術・弁形成術 | 1,200,000 | 300,000 | 200,000 | 120,000 | 57,600 | 35,400 | (※5※6) | 15~21 |
冠動脈バイパス術 | 1,100,000 | 300,000 | 200,000 | 120,000 | 57,600 | 35,400 | (※5) | 15~21 |
胸部大動脈手術 | 1,700,000 | 300,000 | 220,000 | 120,000 | 57,600 | 35,400 | (※5) | 15~21 |
腹部大動脈手術 | 700,000 | 300,000 | 200,000 | 100,000 | 57,600 | 35,400 | 15~21 | |
末梢血管手術 | 400,000 | 300,000 | 200,000 | 100,000 | 57,600 | 35,400 | 15~21 | |
ステントグラフト内挿術 | 1,200,000 | 300,000 | 200,000 | 120,000 | 57,600 | 35,400 | 5~8 | |
下肢静脈瘤手術 | 63,000 | 63,000 | 63,000 | 63,000 | 57,600 | 35,400 | 1~2 |
- ※1 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%にて算出されます。
- ※2 167,400円+(総医療費-558,000円)×1%にて算出されます。
- ※3 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%にて算出されます。
- ※4 限度額適用認定証の申請が必要です。必ずご用意下さい。
- ※5 当院では弁置換術に際して、自立支援(更生)医療を活用しております。
- ※6 65歳未満の方で、弁置換術を受けられた場合、障害年金申請を支援しております。
- ※7 記載されている概算額には食事代や雑費(自費分)は含まれません。食事代は1食460円(一般の方)です。召し上がられた食事の回数を乗じた金額を加算した金額となります。
- ※8 手術内容及び使用薬剤、治療内容による入院期間により、また時間外・休日における緊急手術の場合は、上記概算額とご請求額が大幅に異なることがございます。
詳しくは、病院担当事務までお問合せ下さい。
入院から退院までの流れ
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1 手術当日
手術後は集中治療室(HCU)に入室して、専門スタッフにより厳密な管理が行われます。 この時点ではまだ、麻酔がかかっていて患者様は眠ったままです。 手術が終わりましたら担当の医師から、ご家族に手術中の経過をお話させていただきます。 順調な方は術後1 時間ほどで、麻酔から目が覚めだします。術後の出血や血圧、呼吸などが落ち着いていれば、 人工呼吸の器械を外します。その後は、お話をしたり、ベッドの上で体を動かすことが出来るようになります。 ベッドの上で座る練習から始めましょう。2 時間後からは水分が取れるようにもなります。ご家族の方には一度、 患者様のお顔を見ていただき、その後は自宅で休んでいただくこととなります。
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2 翌日
食事や立位訓練が開始となります。点滴などの管が徐々に抜けていきます。
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3 2 ~ 3 日目
点滴が終了となり、ベッドから降りて、トイレまで行く練習を始めます。 集中治療室 (HCU)から一般の病棟に移って、本格的なリハビリが開始となります。
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4 7 ~ 9 日目
この頃からシャワーにも入れるようになります。 必要に応じて手術後の精密検査(超音波、CT、カテーテルなど)があります。
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5 退院後の生活
退院後初めての外来受診では、 傷のチェックやお薬の調節、いくつかの必要な検査をさせていただきます。家 の中で身の回りのことをする程度にとどめましょう。
※入院中のご家族の付き添いについて
集中治療室(HCU)を出られた患者様は、一般病棟に移られ、リハビリを進めていきますが、ご自分の身の回りのことが出来るようになるまでの間、可能であればご家族の方には付添いをお願いしています。必ずしもずっと付き添っている必要があるわけではありませんが、ご高齢で痴呆が強い場合や、手術の影響で一時的に不穏になっている場合など、患者様の状況によってはこちらからお願いすることもあります。ご家族で付き添える方がいない場合は、看護師と相談の上、臨機応変に対応させていただきます。
※感染対策上の判断から面会等をお断りする場合もありますので 面会についてのページも合わせてご確認ください。